サグラダファミリア
30数年前に、ポルトガルとスペインを旅したことがあります。リスボンから夜行列車でマドリードへ、その後バルセロナという3都市をめぐって、それぞれの街の違いが楽しかった記憶があります。特にバルセロナはおしゃれな感じで、スペインでありながらカタルーニャ語という土地の言語があり、レストランのメニューも、スペイン語とカタルーニャ語の二つで書かれていました。そしてなんといっても、一番印象に残っているのが、ガウディのサグラダファミリアでした。
最近、知人が2人、バルセロナに行っていて、昨今のことSNSにサグラダファミリアの写真を沢山載せてくれていました。
30数年前ですら、着工(1882年)から100年以上も建っていたわけですが、できていたのはいくつかの塔と正面のファサード(それすらまだ未完成)だけで、内部はまさに工事現場で資材が置いてあるだけ、そこで職人さんたちがたらたらと作業しているという感じでした。完成まであと100年以上もかかるという説明があって、100年以上もかかってこれだけで、あの働きぶりなら、さもありなんと思ったことを覚えています。それでも、塔とファサードだけでも頭がぐるぐるするくらい素晴らしくて、感激したことはいうまでもありません。
ところが何と、あと数年で完成するらしく、知人の写真からも、内部の様子がうかがえて、あの工事現場だった内部に教会ができていました。知識としては知ってはいたけれど、実際の写真をみて驚きです。
教会の外部の壁の色が、古いほう(多分私がみたほう)と新しいほうで茶色に濃淡があるらしく、長い長い工事だったのだということがわかります。
そして、観光客が多いのにもびっくり。あのときはそんなに観光客いなくてゆっくりみれました。当時はSNSはおろか、デジカメすらなく、一枚では入りきれないファサードを何枚にもわけて写したものでした。それでも、あの半分工事中のサグラダファミリアをみることができたのは貴重な体験だったのかもしれません。
でも、どうせなら何年か後に完成するサグラダファミリアを、実際にみてみたいなぁと思います。
今週の展示は、k.kai13 x SATSUKI 写真展 「煌々」。煌々とは月が輝くさま、タイトルにぴったりの、輝くように、そして少し寂しい、満月の夜のような、そんな写真展です。モデルさんの目力とそれをとらえたカメラマンさんの写真を是非ご覧ください。素敵な写真展です。10日まで。